東京都の戸建て和室と窓の清掃事例
東京都内の戸建て住宅にて、和室全体の徹底清掃と窓ガラス清掃を実施しました。この記事では、床や壁、建具から窓に至るまで、私たちプロの清掃スタッフがどのように作業を進めたかを現場目線で詳しく解説します。砂壁の埃落としのコツや、ホースを活用した効率的な窓ガラス清掃など和室 清掃 東京の具体的な手順とポイントを紹介します。一般のご家庭では手が届きにくいポイントや戸建て住宅ならではの工夫も交えて解説していますので、和室のクリーニング方法を知りたい方やプロのハウスクリーニングに興味がある方にとって、参考になる内容です。
お問い合わせと現場調査:
都内にお住まいのお客様から「長く使っていなかった和室をきれいにして、また使えるようにしたい」とご相談をいただいたことが今回の発端です。早速スケジュールを調整し、事前の現場調査にお伺いしました。現地では、お客様のご希望やお悩みを丁寧にヒアリングしました。和室全体、つまり壁・梁(はり)・照明・畳・窓ガラス・障子枠・掘りごたつ内と、室内のあらゆる箇所を清掃してほしいとのことでした。しばらく人が出入りしていなかった部屋とのことで、確かに部屋全体に埃が溜まり、窓や網戸もかなり汚れている状態でした。現場調査でまず確認したのは壁の材質です。和室の壁は砂壁と判明しました。砂壁は水や薬剤で拭き掃除をすると表面の砂がボロボロと剥がれてしまう繊細な壁材です。そのため、今回は砂壁の壁面清掃では水拭きは行わず、フラワーと呼ばれるハンディモップや掃除機を用いた埃落としのみとする方針をお客様にご説明しました。お客様にも「壁の汚れは落とせなくても埃だけしっかり落としましょう」とご了承をいただき、清掃範囲と方法を明確にできました。
次に窓の状態も詳しくチェックしました。和室には縁側に面したガラス窓があり、サッシ枠と網戸を見ると長年の埃や土ぼこりで目詰まりしているほどでした。幸い、お客様から「外側の縁側は水がかかっても問題ない」と伺えたため、屋外からホースで水を使って洗浄する方法を検討しました。現場にはベランダ側に水道の蛇口もあり、ホースで水を引けることも確認しました。窓や網戸は水洗いした方が確実にきれいになりますので、そのこともお客様に提案し、ご了承いただきました。こうして、外側からの水洗いも取り入れた窓清掃プランが固まりました。
室内を見回すと、壁掛け型のエアコンが一台設置されていました。送風口を覗いてみると、内部にはそれほど埃やカビが見当たりません。お話を聞く限りでは最近ほとんど使用していないエアコンとのことでしたので、今回はエアコンの分解洗浄までは不要と判断しました。その代わりに、フィルター掃除と外装パネルの拭き上げのみ行う内容でご提案しました。プロとしては分解クリーニングをすれば徹底的に内部まで洗えますが、使用頻度や汚れ具合に応じて最適なプランを選ぶことも大切です。お客様にも「そこまで使っていないのでフィルターだけでも十分ですよね」と納得いただき、エアコン清掃はフィルターと外側表面のみに絞りました。
見積もりと作業プランの策定:
事前調査の内容を踏まえて清掃プランを固めたら、具体的な見積もりと当日の段取りを組み立てました。和室内の埃落とし作業では、掃除機掛けや固く絞った雑巾での拭き上げ、そして天井や壁高所の埃を払う専用道具(フラワーダスター等)を用いる予定です。約8畳の広さの和室一室ですので、徹底的に行っても大きな時間超過にはならない見込みでした。ただし、照明器具や障子の桟(さん)といった細かな箇所は慎重に扱う必要があると考えました。また、掘りごたつ内や畳表面は念入りに掃除機をかけた後、水拭きで仕上げる方針としました。一方で、時間がかかりそうだと見積もったのは窓ガラスと網戸、サッシの清掃です。特に窓は大小あわせて6枚分あり、高所窓も含まれていました。蓄積した砂埃に加え、水道水や雨水由来の水垢(みずあか)汚れも懸念されました。一枠の窓ガラスを内部外部ともに洗浄するには、最低でも1名あたり30分程度は必要と試算しました。6枠すべてとなると、おおよそ3時間程度は窓清掃に充てる必要があると見込みました。また、室内全域の埃取り作業についても、脚立を使う胸より上の高所作業に約60分、腰高までの位置での掃除機掛け・拭き掃除に約120分と見積もりました。
以上を総合すると、一人で作業した場合は合計で約6時間(=和室内清掃3時間+窓清掃3時間)に及ぶ作業ボリュームです。丸一日かければ完了する想定ではありましたが、作業品質と安全面を万全にするために私たちKIREI Crewのスタッフ2名で作業に臨むことにしました。これにより実働時間は半日(約3時間)程度で済み、時間内に余裕をもって高品質な仕上がりを目指せると考えました。最終的な見積書には、午前9時から正午12時までの2名での3時間作業とするプランを明記し、お客様にご提案しました。お客様からはすぐにご了承の返事をいただき、正式にご依頼を頂戴しました。
清掃作業当日の流れ:
作業当日は予定通り朝9時にスタッフ2名でお伺いし、まずは室内の除塵(埃払い)作業からスタートしました。天井や壁の上部など高所の埃はフラワーダスターで落とし、すぐに下で掃除機がそれを吸い取る段取りです。ただ、予想していたことではありますが、砂壁の表面がデコボコしているためにフラワーの繊維が引っかかり、思ったようにスムーズにはいきませんでした。そのため、脚立に上ったスタッフが片手に掃除機のノズル、もう片手にマイクロファイバークロスを持ち、拭き掃除と吸引を併用して少しずつ壁面の埃を除去していきました。最初から完璧に計画通りとはいきませんでしたが、現場では柔軟に方法を変えて対応するのもプロの判断力です。続いて梁や照明の上に積もった埃も丁寧に落としていきました。障子の枠は細かい格子状になっているため、ここも慎重に掃除機とハンディモップで埃を除去しました。幸い、この和室は畳をまもなく新調する予定と伺っていたため、畳の上に直接脚立を立てて高所作業を行いました(通常は畳を傷めないよう脚立の脚に当て布をしたりしますが、今回は交換前ということで特別にそのまま作業しました)。掘りごたつの内部を見ると、予想通り大きなゴミやほこりが溜まっていましたので、まずは手で大きなごみを取り除き、その後に掃除機で隅々まで吸い取りました。
除塵が一通り終わった段階で、次は窓ガラスとサッシ、網戸の清掃に移りました。内側の窓ガラスはガラス用洗剤をスプレーし、シャンパー(ガラス用の洗浄パッド)で全体を擦り洗いしました。外側は事前に取り決めた通り、ホースで水をかけながらブラシで汚れを洗い流しました。網戸も外して立てかけ、ホースの水圧とブラシで両面から丁寧に洗浄しました。洗剤で擦った後はスクイジーでガラス面の水気をしっかり切り、乾いたウエスで拭き上げて透明感を取り戻しました。
作業を進めていく中で、ガラスの汚れの下に白くこびりついた水垢汚れが浮き出てきたのには少し驚きました。水垢とは雨水や水道水に含まれるカルシウム等が固まってできるガラスのウロコ状の汚れです。予想以上に頑固な水垢が窓全面に広がっていたため、通常の洗剤拭きだけでは歯が立ちません。そこで、事前に用意していたガラス用のダイヤモンドパッド(細かな人工ダイヤの粒子でできた研磨パッド)を使い、ガラス表面を研磨して水垢を削り取る作業を行いました。慎重に円を描くように磨くと、みるみるうちに頑固な水垢が消えていきました。磨きすぎによるガラスの傷には注意が必要ですが、プロの経験と勘所で適切に作業し、最終的にはガラス全体が新品のようにクリアな状態に戻りました。
今回は窓の外側に広い縁側スペースがあったため、屋外からホースで水を流しながらの作業が可能でした。このおかげで、窓枠のレールに詰まった土埃まで一気に洗い流せ、手作業だけよりも格段に効率良くきれいにすることができました。戸建て住宅の窓清掃では、周囲の環境や水源の有無に応じてこのように屋外清掃の方法を取り入れられるかが仕上がりを左右します。今回のように水が使える環境であれば、ためらわずに積極的に水洗いを活用するのもプロならではの判断です。
清掃作業の完了と結果:
2名体制の甲斐もあり、すべての清掃工程が終わった時点で予定の正午を少し過ぎた程度の終了となりました。最後に担当箇所を互いにチェックし合い、拭き残しや見落としがないかダブルチェックしてから、お客様にも仕上がりをご確認いただきました。お約束の時間帯ギリギリではありましたが、お昼時でもあったためお声がけのタイミングには少し気を遣いました。それでも「予定通り終わりました」とお伝えし、お客様に室内を見ていただいたところ、「こんなに綺麗になるとは思わなかった」「自分ではとてもここまでできない」と大変喜んでいただけました。そのお言葉に私たちもほっとすると同時に、プロとしてのやりがいを改めて感じました。和室のみを対象とした清掃依頼は決して多くはありませんが、限られた範囲だからこそ徹底的に埃や汚れを追求し、お客様に満足いただける仕上がりを目指すことができます。今回は特に砂壁や障子枠といった和室特有の素材に対する配慮、水垢除去の専門技術、そして短時間で効率良く進めるための二名体制など、現場で培ったノウハウを余すところなく発揮できた現場でした。