東京都の駅前オフィスのパーテーション撤去工事
2025年11月、東京都内の駅前オフィスにて、既存会議室のパーテーション 撤去 工事を実施しました。
この記事では、従業員増加によるオフィスの手狭化に対し、会議室 レイアウト変更を通じてスペースを確保する施工手順や現場での工夫を詳しく解説します。
オフィスの増床や引っ越しを検討する前に、現状スペースを有効活用したい方にとって、参考になる施工事例です。
当該オフィスでは、事務所移転時にパーテーションで計6室の会議室を新設していました。
急成長中のベンチャー企業様で、移転から約2年後には従業員数が倍以上となり、オフィスが手狭になっていたのです。
そこでお客様から、今後も従業員が増える前提でオフィスの増床や引っ越しを検討しているとご相談いただきました。
現状のレイアウトを見直すことで対応できないか、というのが今回のテーマです。
工事の打ち合わせに先立ち、当時のパーテーション図面や使用部材を確認しました。
既存の設置状況や材料を把握しておかないと、現場調査の際に的確な提案ができないため、これは必須の事前準備です。
後日、オフィスに伺いお客様と商談し、簡単な現場調査を行いました。
パーテーションで造られた会議室は全部で6室あり、8名用が2室、6名用が1室、4名用が1室、そして1名用(WEB会議用)が2室という内訳です。
現場調査の結果、各会議室のパーテーション撤去によるレイアウト変更は技術的に可能と判断しました。
そこで私はお客様に、次のようなご提案を行いました。
一つ目は、全会議室の直近3か月の利用状況を確認いただくことです。
利用頻度が低い会議室があれば、その部屋のパーテーションを撤去して執務スペースに転用すれば、増床や引っ越しといった大きなコストをかけずに従業員増加に対応できると考えました。
二つ目は、1名用会議室を廃止し、その代わりに市販の個室型ブースを導入する案です。
もし1名用のWEB会議室の利用ニーズが高い場合でも、パーテーションで囲われた専用室ではなく省スペースなブースを活用することで、同様にオフィス拡張費用を抑えつつレイアウトを柔軟に変更できると考えました。
後日、お客様からご返答をいただきました。
会議室の利用頻度はいずれも高く、部屋数を減らすことは難しいとのことでした。
また、増床や移転は年間計画で進めたいので、少なくともあと1年は現オフィス内で人員増に対応したいとおっしゃっていました。
さらに、個室型ブースの購入費用については社内で承認が取れそうだとのことでした。
このご返答の際、私はオフィス内に設置する個室型ブースに関する消防法上の注意点もお伝えしました。
建物内に天井付きブースを新設する場合は、管轄消防署への防火対象物使用開始届出書の提出と半年ごとの動作点検が必要になるためです。
お客様には、これらの手続きを忘れず実施していただくようお願いしました。
最終的にお客様は「個室型ブース」を導入する決断をされ、それに伴い1名用WEB会議室2室のパーテーション撤去工事をご依頼いただきました。
私たちは工事担当者と改めて現地を訪問し、詳細な現場調査を実施しました。
お客様と一緒にどの壁を撤去するか綿密に確認し、この日の調査を終えました。
また、お客様オフィスの入居ビルでは工事の際に防災センターへの作業届が必要なため、同ビル防災センターにも立ち寄り、届出用紙を受け取ってから帰社しました。
その後、正式に工事申請を提出し、作業日程を確定させました。
いよいよパーテーション撤去工事当日、私たちは19時に現地入りしました。
まず防災センターで入館手続きを済ませ、指定の駐車スペースに車両を停めてからお客様にご挨拶しました。
オフィス内工事のため事前にデスクや椅子の移動をお願いしていましたが、既にレイアウト変更用に室内を空けてくださっており、おかげで作業をスムーズに開始できました。
深夜の工事となるため、ご協力いただいたお客様に感謝の意をお伝えしました。
続いて、資材搬入経路となる床や手すり、エレベーターかご内部などに養生をしっかりと施しました。
その後、工具や資材を現場に搬入し、撤去作業に取りかかりました。
まず初めに、お客様ご自身でパーテーション面に貼り付けていた防音材を撤去しました。
両面テープで固定されていたため剥がすのに多少手間取りましたが、作業全体に支障が出るほどではありません。
防音材の剥離が終わると、パーテーション本体の解体に入りました。
まず支柱を分解してパネルを取り外しました。
次に、天井側の上レールを撤去していきました。
今回撤去した1名用会議室のパーテーションは、隣接する6名用会議室と上部のレールが連結していました。
一続きの長い上レールで2室分を覆っていたため、一度それを取り外し、不要部分を寸法通りに切断してから再度取り付けました。
こうして残す側の会議室の間仕切りに合わせて上レールの長さを調整しました。
床に固定されていたビス(ネジ)もすべて抜き、周囲を清掃して工事は完了しました。
深夜の作業でしたが、騒音や粉塵に配慮しつつ、予定通り撤去作業を終えることができました。
作業完了時刻は深夜になりましたので、撤収の際にはビルのセキュリティセンサーを解除し、警報が誤作動しないよう注意して退出しました。
深夜にも関わらず、お客様は最後まで立ち会ってくださり、大変助かりました。
遅い時間までお付き合いいただいたことに御礼をお伝えしました。
撤去箇所もきれいな状態に仕上がり、オフィスが広く使えるようになったことでお客様にも大変お喜びいただきました。
施工者冥利に尽きると言いますが、自分たちの作業によってお客様の課題を解決でき、笑顔を見られた瞬間は何度経験しても嬉しいものです。
今回も良い現場に恵まれました。
本記事では、東京都内オフィスにおける会議室のパーテーション撤去工事とレイアウト変更の工程を現場目線で詳しく紹介しました。
急成長する企業の事例から、オフィス増床や移転に頼らず現状スペースの有効活用で人員増に対応する一つの解決策が見えてきます。
プロの施工であれば短時間かつ安全に間仕切り変更が可能で、防火対応などの法令面もしっかりクリアできます。
従業員規模の拡大に悩むオフィスでも、適切なレイアウト見直しによって働きやすい環境を維持できることを今回の案件を通じて学びました。