神奈川県グループホームの扉修理事例:引き戸錠の交換作業報告
2025年6月、神奈川県内の介護施設グループホームにて、居室扉の引き戸錠交換工事を実施しました。
この記事では、扉の美観と機能を回復させるためのプロの施工手順や判断ポイント、使用した部材やコツなどを現場目線で詳しく解説します。
介護施設や高齢者施設での扉修理・メンテナンスを検討されている施設長様や設備管理担当者の方にとって、参考になる施工事例です。
現場の状況とご依頼内容
現場は神奈川県にある小規模なグループホームで、入居者様専有部の引き戸に付属する扉錠受け(引き戸のロックを受け止める金具)が部品ごと紛失していました。
このため引き戸がきちんと施錠できず、入居者様のプライバシー確保や安全管理の面で問題となっていました。
施設の担当者様から「扉の錠受けが無くなってしまったので修理してほしい」というご依頼を受け、早速現場調査を行うことになりました。
現場調査では、扉や錠前のメーカー・型番を確認し、同じ部品を取り寄せて交換できるかを検討しました。
万が一同一部品の入手が難しい場合には、サイズの近い代替品(類似の引き戸錠)を用意し、扉側を加工して取り付ける方法も視野に入れてプランを立てました。
グループホームといった介護施設では、できるだけ元の扉のデザインや機能を損なわないよう修理することが望ましいため、まずは同一部品の調達可否が重要なポイントとなります。
引き戸錠交換に向けた現地調査と部品選定
実際に現地で引き戸を確認したところ、幸いにも扉本体や他の居室の扉にメーカー名と製品番号の刻印がありました。
それを手がかりにメーカーへ問い合わせた結果、該当する引き戸錠の交換用部品を取り寄せ可能であることが判明しました。
規格が同じ部品が入手できれば、扉や枠を余計に加工する必要がなく、見た目も統一できるため、修理としては最善です。
私たちは速やかにその類似部品を発注し、作業当日までに入手しました。
一方で、万一同じ部品が手配できない場合に備えて、事前に代替部品の候補も調査していました。
扉厚や引き戸錠の寸法を測り、市販の汎用引き戸錠で適合しそうなものをピックアップしておきます。
今回は類似部品の確保に成功しましたが、現場では常に第二案・第三案を用意しておくことも大切です。
施工当日の作業手順
作業当日は、事前に取り寄せた同一の新品部品を現場に持ち込み、交換作業を開始しました。
まずは古い引手(金属製ハンドル)と錠前を引き戸から取り外します。
木目調の引き戸に埋め込まれている銀色の引手は、上下2本のビスで固定されていたため、プラスドライバーで慎重にネジを外しました。
裏表両面のハンドル部品をゆっくりと取り外す際には、木製の扉枠を傷つけないよう注意を払います。
次に、新しく用意した同型の引手・錠前セットを取り付けます。
古い部品と形状・寸法がほとんど同じため、扉への切り欠き部分にぴったりと収まりました。
引手を扉の表裏から合わせ、上下のネジ穴を正確に位置決めしてビス留めします。
特に水平垂直の調整を丁寧に行い、引き戸を閉めたときに錠のラッチ(かんぬき)が枠側の受け金具(ストライク)に無理なく滑り込むよう微調整しました。
最後に、枠側(柱側)に新品の受け金具(ストライク)を設置します。
こちらも類似品のため、既存のビス穴にそのまま取り付けが可能でした。
ドアを開閉して施錠・解錠の動作確認を行い、スムーズにロックがかかることを確認します。
扉を何度か開け閉めし、ガタつきや引っかかりがないかもチェックしました。
作業は約1時間半で完了し、現場担当の方にも仕上がりを確認していただきました。
平日の午前中という時間帯での作業となりましたが、入居者様の居室内作業だったため、事前にスタッフの方とも連携し、入居者様に配慮しながら迅速に作業を進めました。
まとめ
本記事では、神奈川県のグループホームにおける引き戸錠の交換施工事例について、依頼背景から現地調査、そして当日の具体的な作業手順まで詳しく解説しました。
介護施設において居室の扉が正常に施錠できない状態は、入居者様のプライバシーや安全面で問題となるため、早急な対応が求められます。
プロの業者による適切な部品選定と確実な施工によって、扉の機能と美観を元どおりに回復することができました。
今回のケースでは、同一部品を取り寄せて対応することで、扉そのものを加工することなくスムーズに修理が完了しました。
現場の判断として、まず類似部品の入手可能性を探ることが功を奏した例と言えます。
また、代替案の準備など事前の計画立案も、予期せぬ事態に対応する上で重要だと再認識しました。
介護施設や高齢者住宅では、扉や錠前といった建具の不具合を放置せず、定期的な点検と早めの対策を講じることが大切です。
専門業者に依頼することで、安全性と利便性を確保し、入居者様が安心して過ごせる環境を維持できるでしょう。
今回の施工を通じて、改めて日頃のメンテナンスの重要性とプロによる確実な修理の価値を学ぶことができました。