東京都にある戸建て外壁の表札跡補修事例
東京都内の戸建住宅にて、外壁の表札跡の補修工事を行いました。
この記事では、外壁の美観を損ねるこうしたダメージをプロの外壁補修技術で“なかったこと”にする補修手順やポイントを現場目線で詳しく解説します。
外壁補修を検討中の方や、同じような表札跡にお困りの方にとって、参考になる施工事例です。
プロならではのノウハウも随所に盛り込みましたので、外壁補修に関心のある方はぜひ参考にしてください。
リフォーム中だったお客様から追加でご相談をいただきました。
玄関脇の外壁に、以前の表札を外した大きな跡が残ってしまっているとのことです。
実際に現地を確認すると、玄関灯のすぐ下の白い外壁が長方形に剥がれて下地のグレーが露出しており、遠目から見てもその跡がはっきりわかる状態でした。
お客様もこのままではリフォーム後も跡が残ってしまうのではと心配されており、できるだけ部分補修できれいに直したいと望まれていました。
実は、このような表札跡に関するお悩みは珍しくありません。
表札は強力な両面テープや接着剤で外壁(サイディング)に固定されていることが多く、無理に剥がすと壁面をえぐってしまう恐れがあります。
しかも設置位置はちょうど目線の高さです。
そのため、小さな傷でも意外と目立ってしまうのです。
なお、表札を外す際は、接着部分をドライヤーやヒートガンで温めて粘着剤を柔らかくするなど、なるべく壁を傷つけない工夫をすると良いでしょう。
それでも跡が残ってしまった場合には、プロによる補修できれいに直すことが可能です。
今回は外壁補修を得意とする当社KIREIcrewのリペア職人が現場を担当しました。
事前に現場の状態を確認し、幸い当日は天候にも恵まれていたため朝9時に作業を開始し、正午までの約4時間で施工完了しています。
私自身、このような「痕跡を消す」補修は腕の見せ所だと思い、気合を入れて臨みました。
現場の外壁材を確認すると、コテ模様の凹凸がある塗り壁風サイディングでした。
ただ凹みを埋めれば良いというものではなく、周囲と同じ模様と陰影を再現しなければなりません。
補修箇所の仕上がりを左右する最大のポイントがこの「模様の再現」で、まさに職人の腕にかかっています。
まず、補修箇所の下地処理としてサンドペーパーで表面を平滑に研ぎました。
古い接着剤の残りがあれば、これも丁寧に除去します。
深くえぐれていた箇所なので、慎重に削って凹凸をできるだけなだらかに整えます。
研磨後は、補修材の密着性を高めるため下地用プライマーもしっかり塗布しました。
下地処理を入念に行うことで仕上がりの美しさが大きく変わるため、この段階から気を抜けません。
次に、1回目のパテ埋めを行います。
外壁補修用のパテをしっかり厚めに盛り付け、下地を形成しました。
十分に厚みをもたせておくことで、後から形を整える際に余裕が生まれます。
盛ったパテは完全に硬化するまでしっかり乾燥させました。
使用したパテ材はクリーム色で、白い壁の下地として馴染みやすい色調のものを選んでいます。
十分に乾いたのを確認してから、2回目のパテで形を整えていきます。
必要に応じて軽く研磨もしながら、本来の壁面の高さや周囲の凹凸に合うようヘラで表面を均しつつ微調整しました。
ここでも、パテを乾燥させる時間をしっかり確保することで、次の工程で工具を使った加工が格段にやりやすくなります。
さらに、リューター(小型電動工具)を用いて周囲と同じ模様になるよう表面を削っていきます。
周囲の模様を観察しながら、乾燥したパテ層に細かな凹凸を少しずつ刻み込みました。
焦って削り過ぎてしまうと元に戻せないため、慎重に進める必要があります。
「どこが補修箇所かわからない」という仕上がりを目指す上で最も重要なステップであり、職人の経験とセンスが問われます。
作業中は周辺の外壁をマスカーでしっかり養生し、粉塵や削りカスで汚さないよう十分に配慮しました。
最後に、既存のサイディングと同じ色で塗装して仕上げます。
色味を合わせるため、数種類の塗料を調合して微調整しながら塗布しました。
光の当たり具合によるわずかな色の違いや、経年で生じた周囲壁面の風合いにも配慮し、艶感も含め周囲と違和感のないよう仕上げています。
仕上げの塗装は刷毛を使い、境界部分をぼかすように塗り重ねました。
色だけでなく既存壁面の艶にも合わせられるよう、艶調整剤を加えて塗料の光沢を調整しています。
塗料が乾いたのを確認し、養生材を撤去して周囲を清掃したら全ての作業が完了です。
仕上がりを確認するため少し離れて壁全体を見渡しましたが、補修跡はほとんどわからず、自信を持ってお引き渡しできる状態でした。
作業終盤にお客様がご帰宅され、仕上がりをご覧になった瞬間「えっ?どこを直したんですか?全然わからない!」と目を丸くされました。
大変喜んでいただき、「プロに頼んで正解だった」とのお言葉も頂戴しました。
補修箇所がきれいになくなったことで、お客様もほっと安心されたご様子です。
現場でお客様の笑顔を見られたことは、私たちにとって何よりの励みになります。
表札跡のように部分的な外壁の傷であれば、大がかりな外壁材の交換よりも補修で対応する方が、低コストできれいに短期間で仕上がるケースが多々あります。
また、外壁材を部分交換する場合に新旧で色味が合わないケースもありますが、補修であれば周囲に合わせて違和感のない色調に仕上げられるという利点もあります。
さらに、工事規模が小さい分、足場の設置を省略できるなど近隣への影響も少なく済むのも補修のメリットです。
実際、今回の施工でも、ご依頼からわずか半日程度の作業で問題を解決することができました。
なお、補修に使用する材料や塗料には屋外環境に適した高品質品を選定していますので、仕上がりの美しさだけでなく耐久性の面でも安心です。
外壁やその他外装で「交換するほどではないが気になる傷(ひび割れやビス穴など)」がある方は、リフォームに合わせて部分補修をご依頼いただくのがおすすめです。
私たちKIREIcrewが、東京近郊で外壁のトラブルにお困りの皆様の外壁を自然な美しさで蘇らせます。
本記事では、東京都の戸建住宅における外壁の表札跡補修(リペア)事例について、施工工程やポイントを詳しく解説しました。
適切な手順と職人の高い技術によって、目立っていたダメージを跡形もなく再生できることがお分かりいただけたかと思います。
建物の美観を保ち外壁材を長持ちさせるためにも、プロによる定期的な補修・メンテナンスの重要性を改めて実感した施工でした。
また、外壁の傷を放置すると雨水の浸入など二次被害につながる恐れもあるため、早めに対処することが肝心です。
今回の事例が、同様の外壁トラブルでお困りの方の参考になれば幸いです。