山梨県マンションの白い人工大理石キッチン天板補修事例
山梨県内のマンションにて、白い人工大理石製キッチンワークトップ(天板)の傷補修を行いました。
人工大理石補修の現場作業について、プロならではの手順や使用した材料、色合わせのコツなどを現場目線で詳しく解説します。
キッチンカウンターの傷にお困りの方や、美しい天板を維持したい施設管理者の方にとって、今回のキッチン天板の傷補修事例はきっと参考になるはずです。
補修のご依頼と事前確認
2025年12月、Kirei Oneのプラットフォーム経由で「キッチンのワークトップを傷つけてしまったので直してほしい」というご相談が入りました。
お客様はシステムキッチンのメーカーにも問い合わせたそうですが、「補修はできない」と言われてしまったとのことでした。
そこで私たちに白羽の矢が立ったわけです。
送付いただいた写真を確認したところ、シンク付近の約10センチ四方に細かなキズが無数に入っており、幸いリペア補修で十分対応可能な状態だと判断しました。
毎日使うキッチンだけに、このままでは見た目だけでなく衛生面も気になるとのことで、何とかしたいというお客様の強いご要望でした。
ただし、今回の人工大理石天板は白を基調とした石目模様入りで、色合わせの難易度が高いケースでした。
人工大理石(人造大理石)は天然石に似た見た目を持ちながら樹脂を主成分とする素材で、強い衝撃や摩擦によって意外とキズがつきやすい側面があります。
特に白など明るい色の天板は細かなキズでも目立ちやすいため注意が必要です。
とはいえ人工大理石はデザイン性の高さから住宅のキッチンや洗面台で広く採用されており、万一傷がついてしまってもプロの補修で対応できる点は大きな安心材料と言えるでしょう。
補修跡を目立たせず綺麗に仕上げるには高度な調色スキルが必要です。
そこで社内でも大理石リペアが得意なKIREIcrewの職人に応援を依頼しました。
模様の再現性に定評のあるスペシャリストとタッグを組むことで、「新品同様」に近い仕上がりを目指す方針としました。
人工大理石キッチン天板の補修作業工程
作業当日、まずはキッチン周辺の養生から始めます。
当日の作業に備え、各種サンドペーパーやヘラ、補修用パテ、微調整用の塗料と筆、UV硬化ライト、コンパウンド、ポリッシャーなど必要な道具を一通り揃えて現場に臨みました。
シンクや調理台の周囲にビニールシートやマスキングテープを貼り、塗料や粉塵が飛んでも設備を傷めないよう保護しました。
また、補修箇所を中心に表面の汚れや油分を中性洗剤で拭き取り、エタノールで脱脂します。
下地準備を丁寧に行うことで、後の工程でパテや塗料の密着が良くなり、仕上がりの精度が高まります。
次に、キズ部分の下地処理として軽くサンディングを行いました。
細かなペーパーで天板表面をやすり、キズの周囲を滑らかに整えつつ、パテが乗りやすいよう足付けしています。
その後、人工大理石補修用の専用充填剤(パテ)を調合し、ヘラでキズの溝にしっかりと埋め込みました。
パテは硬化後に収縮することを見越し、表面がわずかに盛り上がる程度に多めに盛っています。
今回使用した充填剤は速乾性で、専用のUV照射ライトを当てると短時間で硬化するタイプを選びました。
パテが十分に硬化したのを確認し、平滑に研磨して周囲の面と段差がないようレベリングします。
荒目のペーパーで盛り上がった余分を削り、番手を上げながら慎重に磨いていきました。
指先で撫でても引っかかりがなくなったところで、いよいよ調色と塗装に入ります。
白い人工大理石天板の模様に合わせて、ホワイト系の塗料にごく少量のグレーを混ぜ、周囲の色柄に溶け込む微妙な色合いを作りました。
模様部分は細筆を使って周囲のパターンをなぞるように描き込み、違和感のない色合わせを徹底します。
この工程は職人の腕の見せ所であり、私はライトの当て方を変えながら色味が合っているか何度も確認し、納得がいくまで塗り重ねました。
今回応援いただいた職人は大理石模様の再現を得意としており、その巧みな筆さばきから私も多くを学ばせてもらいました。
色合わせ塗装が完了したら、仕上げにクリア塗装を施します。
透明な保護塗料を薄くスプレーし、塗装部分と周囲のツヤ感を均一に整えました。
なお、スプレー時は室内の換気を良くし、防毒マスクを着用するなど安全対策にも配慮しています。
十分に乾燥させた後、超微粒子コンパウンドで軽くポリッシングし、オリジナルの天板と同程度の半ツヤに仕上げます。
施工前はキズでくすんでいた天板表面も、施工後にはしっとりとした光沢が復活しました。
補修後の状態とお客様の声
施工前は無数の線キズで所々曇って見えていた天板が、補修後には全くわからないほど綺麗に蘇りました。
近くで目を凝らしても補修箇所が判別できず、手で触っても段差がありませんので、日常のキッチン作業で違和感なく使えます。
お客様にも「一体どこを直したのか分からない!」と大変驚き、喜んでいただけました。
プロとして私も、この瞬間は思わずガッツポーズが出るほどうれしい達成感がありました。
また、自社プラットフォームで適材適所の職人と連携できるKirei Oneの強みを現場で改めて実感した施工でもあります。
実際に施工後、お客様からは次のようなご感想をいただきました。
「キッチンの天板の傷を治していただき、本当にありがとうございました。
お仕事がとても丁寧で、システムキッチンのメーカーに問い合わせたところ、補修はできないと言われた傷が、何もなかったかのように綺麗に復元されました。
Kirei Oneさんにお願いして本当に良かったです。
LINEから気軽にお問い合わせできたのも便利でした。
また機会がありましたらよろしくお願いいたします。
」
まとめ
本記事では、山梨県のマンションにおける白い人工大理石キッチン天板の傷補修事例について、依頼の経緯から施工手順、仕上がりまでを現場目線で詳しくご紹介しました。
メーカーから「直せない」と言われた損傷箇所でも、プロの技術と工夫によって新品同様に復元できることが改めて分かります。
人工大理石のカウンターは高級感のある反面キズが目立ちやすい素材ですが、適切な補修を行えば交換せずとも美観と機能を取り戻せます。
また、今回は約2時間という短時間の施工で完了し、カウンター交換に比べて費用や工期の面でもお客様の負担を大幅に減らすことができました(キッチンカウンター全体を交換するとなれば、場合によっては数十万円の出費と数日間の工事を要することもあります)。
また、交換となれば古い天板を廃棄しなければなりませんが、補修で済めば廃材を出さずに済み、環境面でもメリットがあります。
キッチン天板の衛生面や資産価値を守るためにも、諦めずに補修という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。