東京都内の介護付き有料老人ホーム壁掛けエアコンの水漏れトラブル事例
2025年9月、私は東京都内の介護付き有料老人ホームにて、居室の壁掛けエアコンから発生した水漏れトラブルの対応とドレンホースの改修工事を行いました。
この記事では、エアコン水漏れの原因究明から現場での迅速な対処、そしてドレンホースの詰まり解消に至る具体的な手順を、実務の現場目線で詳しく解説します。
介護施設や医療施設で同様のエアコン不具合に悩む設備担当者の方にとって、参考になる施工事例です。
依頼の背景と状況:
クライアントである有料老人ホームの職員様から、「居室の壁掛けエアコンから水が漏れているので見てほしい」とのご依頼を受けました。特に外部のドレンホースが詰まっているのではないかという懸念があり、「原因を確認して、その場で使えるようにしてほしい」というご要望でした。
エアコンからの水漏れは施設の床材を傷めたり、入居者様の安全面にも影響するため、早急な対応が求められる状況です。
現場調査での発見:
当日15時頃に現場へ伺い、まずエアコン本体と周囲の状況を確認しました。意外だったのは、到着時にはエアコンからの水漏れがすでに収まっていたことです。
しかし油断は禁物ですので、屋外に出てドレンホース(エアコンの排水ホース)の状態を詳細に点検しました。
するとホースの先端が地面ギリギリに垂れ下がっており、土やゴミが詰まっている可能性が高いことがわかりました。
実際、ホース内部をそっと触ると湿った泥の感触があり、「これが原因かもしれない」と直感しました。
過去の施工経験から、ホースが地面に接していると雨水や埃を吸い込み詰まりを起こしやすいことを知っていたため、予想通りの状況でした。
迅速な対処と改修工事:
ご依頼時に「その場で使えるようにしてほしい」とのご希望があったことから、現場で即座に対策を講じることにしました。詰まりの原因が判明したので、手持ちの工具を使ってドレンホースの先端を数センチ短くカットしました。
ホースを短くしたことで先端が地面に触れなくなり、今後ゴミを吸い上げて詰まりを起こすリスクを大幅に減らすことができました。
カット後は、実際にエアコンを運転させて排水の流れを確認しました。
ホースからは勢いよく水が排出され、詰まりが解消されたことを現場で確認しました。
幸い、作業時間は15:00~16:00の約1時間で完了し、入居者様にも当日中にエアコンを問題なくご使用いただける状態に復旧できました。
追加の処置と所感:
今回、原因の解消だけでなく、漏れ出た水による二次被害への対処も行いました。居室内のエアコン直下の床(木目調のフローリング)を見ると、以前の水漏れの痕跡である白い輪ジミができており、その周囲に黒いカビが発生しかけていました。
プロの施工者として原因を直すだけでなく、こうした汚れやカビもしっかり除去することが大切だと考えています。
放置すれば美観を損ない衛生上も好ましくないため、消毒効果のある清掃用シートで丁寧に拭き取り、床面をきれいに復旧しました。
また、本エアコン(型番F36WTES-W)は居室の窓上部に設置された一般的なルームエアコンでしたが、今回は設置場所自体に問題はなく、あくまで排水経路の小さな改善で解決できた点が印象的です。
施工を終えて分かったこと:
本記事では、東京都内の介護施設で発生したエアコン水漏れトラブルに対し、ドレンホースの詰まり解消というアプローチで対応した事例をご紹介しました。現場の経験を通じて、エアコンの水漏れはドレンホースの位置や長さといった些細な設置状況が原因となる場合があることが改めて分かりました。
定期的に排水ホースの状態を点検し、必要に応じて適切な長さに調整することで、同様のトラブルを未然に防げます。
また、介護施設のように利用者の安全と快適性が最優先される現場では、我々プロによる迅速かつ確実な対応が入居者様の安心につながると実感しました。
今回の施工を通じて得た知見を今後のメンテナンスにも活かし、常に高い品質でサービスを提供していきたいと思います。