埼玉県パン屋厨房のエアコン清掃レポート:壁掛けパッケージエアコン分解洗浄の施工事例
2025年6月、埼玉県内のパン屋さんの厨房にて、壁掛けパッケージエアコンの分解清掃を実施しました。
店舗の閉店後、限られた平日16:00~20:00の時間帯での作業です。
この記事では、厨房エアコン清掃の手順や使用機材、高圧洗浄のコツなどを現場目線で詳しく解説します。
飲食店を営むオーナー様や厨房管理者様で、エアコンの清掃品質を高めたい方にとって、きっと参考になる施工事例です。
現場と事前準備
今回ご依頼いただいたのは、焼き立てパンが人気のベーカリー店舗様です。
厨房に設置された業務用壁掛けパッケージエアコン(PK-RP112KA19形)をプロの手で徹底清掃します。
天井高さは約2.5mで、脚立を使えば手が届く範囲でした。
作業当日は店舗様のご協力で夕方から作業時間を確保し、営業後の厨房をお借りして清掃を行いました。
実際の施工に入る前に、入念な準備と確認を行います。
まず店舗が入居する建物の防災センターにて入店手続きを実施しました。
商業施設内のテナント作業では、所定の入退館ルールを守ることが重要です。
私たちも到着後すぐ荷捌き口から防災センターへ向かい、所定の書類記入や担当者への挨拶を済ませてから現場に入りました。
また、作業終了後にも忘れず退店手続きを行い、安全管理に協力しました。
次に、厨房内の作業エリア周辺をしっかりと養生します。
調理台や食材保管棚など、清掃中に水滴や汚れが飛び散らないようブルーシートやビニールシートで覆いました。
特に飲食店の厨房では、清掃時の汚水や薬剤が食品にかからないように細心の注意が必要です。
多少手間はかかりますが、経験上この養生を丁寧に行うことで、後片付けが格段に楽になり、店舗様にも安心していただけます。
壁掛けパッケージエアコン分解洗浄の手順
作業は以下の手順で進めました。
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試運転と事前確認:清掃前にエアコンの電源を入れ、冷房運転が正常に行えるか確認しました。
風量や異音の有無をチェックし、問題がないことを見届けてから電源を落とします。
試運転で事前に不具合を発見できれば、清掃が原因で故障したと誤解されるのを防げます。 -
養生と分解作業:ブレーカーでエアコンの電源を落とし、作業開始です。
まずは本体カバーとフィルターを取り外します。
取り外したパーツは周囲を汚さないよう、先ほど敷いたシートの上に置きました。
業務用エアコンはパネルも大型ですが、無理な力をかけず慎重に外します。
分解時には配線や基板に触れないよう注意し、必要に応じて内部の電装部品にもビニールを被せて養生しました。 -
フィルター・カバー洗浄:取り外したエアコンフィルターと外装カバーは、厨房裏のスペースをお借りして水洗いしました。
ホコリや油分をブラシで丁寧にこすり落とし、隅々まで汚れを洗い流します。
今回はパン屋さんのエアコン清掃で特有の細かな小麦粉の粉塵がフィルター全体に付着しており、一見フィルターが白く見える状態でした。
水につけて軽く擦ると真っ黒な汚れ水が流れ出し、改めて汚れの蓄積に驚かされました。 -
内部パーツの高圧洗浄:エアコン内部の熱交換器(アルミフィン)や送風ファンにこびりついたカビ汚れを、高圧洗浄機で一気に洗い流します。
専用のエアコン洗浄カバーで本体を覆い、汚水が飛び散らないようにしてから洗浄開始です。
噴射される水で黒いカビ汚れが見る見る落ちていき、本来銀色だったフィンが姿を現しました。
水圧だけで落ちにくい汚れには、エアコン洗浄用の洗剤を噴霧し数分置いてから再度洗浄しています。
内部は小麦粉由来の埃が固着しており、場所によってはスポンジやブラシで軽く擦りながら汚れを除去しました。
予想以上に頑固な汚れもありましたが、ここはプロの腕の見せ所です。
高圧水と洗剤の力で隅々まで洗浄し、最後は汚水が透明になるまで十分にすすぎました。 -
乾拭き・組み立て・最終確認:洗浄後、内部に残った水分をウエスでしっかり拭き取り、取り外していたファンやドレンパンなどのパーツ類を元通りに組み立てます。
全てのネジを締め直し、カバーやフィルターも確実にセットしました。
最後にブレーカーを上げて再びエアコンを運転し、冷風の出方や異音の有無を確認します。
分解洗浄後は風量が明らかに向上し、イヤなカビ臭も感じられません。
お客様にも立ち会いいただき、「これで安心して厨房で作業できます」と嬉しいお言葉を頂戴しました。
以上で清掃作業は完了です。
周囲の養生シートを撤去し、床に飛び散った汚れ水もしっかり拭き上げて、機材を片付けました。
厨房エアコン清掃のポイントと効果
今回のパン屋さんのエアコン清掃で痛感したのは、飲食店特有の汚れ方と清掃の大切さです。
一般的なオフィスのエアコンに比べ、パン屋など厨房環境のエアコンは粉塵や湿気で汚れやすく、放置すると故障リスクも高まります。
実際にフィルターには微細な粉が積もり、内部では粉が固まってカビの温床となっていました。
プロの視点から言えば、こうした厨房では家庭用より短いスパンでの定期清掃が必要です。
私も過去に空調業者の方から「パン屋のエアコンは1年で壊れることもある」と聞いたことがあり、その言葉通りだと感じました。
清掃を終えてエアコン内部は新品同様にきれいになり、厨房内の空気環境が一気に改善されました。
吹き出し口からはサラサラと冷たい風が出て、黒いホコリやカビ臭さは一切ありません。
清掃中、取り外したファンからはほんのり甘い香りがして驚きました。
おそらく生地やチョコレートの匂いが染み付いていたのでしょう。
普段はカビ臭との戦いですが、パン屋さんならではのエピソードです。
汚れは徹底的に除去しましたが、美味しそうな香りまで消えてしまったかもしれません。
定期的なエアコン清掃の効果は絶大です。
冷房効率が上がり電気代の節約につながるだけでなく、カビやホコリの飛散防止によって食品への異物混入リスクも減らせます。
さらに、機器内部の腐食や故障を未然に防ぎ、エアコン自体の寿命延長にも寄与します。
厨房という過酷な環境で働くエアコンだからこそ、プロの分解洗浄でリセットする価値があると改めて実感しました。
本記事では埼玉県のパン屋さん厨房におけるエアコン分解清掃(壁掛けパッケージエアコン)の工程を現場目線で詳しく解説しました。
食品を扱う飲食店の衛生管理や空調設備のメンテナンスの観点から、プロによる定期的な清掃が不可欠だといえます。
今回の施工を通じて、粉を扱う店舗では想像以上にエアコンが汚れやすいことを再認識し、早め早めの清掃の重要性を学びました。
私たちも現場で得た気づきを今後の清掃業務に活かし、お客様により良いサービスを提供していきたいと思います。