横浜市介護施設でのダイニングカウンター下クロス張替え・キズ補修レポート
横浜市内の介護施設(介護付き有料老人ホーム)にて、ダイニングカウンター下の古い壁紙(クロス)の張替え工事とカウンター天板のキズ補修工事を行いました。
この記事では、介護施設で日常的に使用されるダイニングスペースの内装をプロの視点でどのように補修・リフォームしたか、その手順や現場での工夫を詳しく解説します。
介護施設の施設長様や設備管理担当者の方にとって、本記事の内容はクロス張替えなど内装リペアの現場目線に基づく貴重な参考事例となるでしょう。
現場と作業計画
今回施工を行ったのは、横浜市内にある介護付き有料老人ホームのダイニングスペースです。
この施設では1階から3階まで各フロアに入居者様の食事スペースが設けられており、シンク付きのダイニングカウンターが設置されています。
長年の使用により、ダイニングカウンターの下部壁面に貼られたクロス(壁紙)が汚れや部分的な剥がれを起こし、またカウンター天板には物をぶつけたことによる凹みキズが生じていました。
そこで美観と衛生環境を維持するため、カウンター下の古いクロスを新しいものに張替え、併せてカウンターのキズ補修を実施することになりました。
作業は2日間に分けて実施しました。作業日程は以下の通りです。
- 6月3日(火):1F~3F ダイニングカウンター下クロス張替え工事(9:00~13:00)
- 6月4日(水):2F・3F ダイニングカウンター天板キズ補修作業(9:00~17:00)
クロス張替えの施工手順
まず初日となる1日目は、各階(1F~3F)のダイニングカウンター下壁面に対し、古いクロスの張替え作業を行いました。
既存のクロスは白色の一般量産品で経年による汚れや黄ばみが目立っていたため、同じ白色系の新しいクロスに貼り替えました。
作業は入居者様の利用が少ない午前中の時間帯を選び、周辺の家具を移動してから開始しました。
カウンター前に置かれていた木製テーブルが壁に当たってクロスが剥がれている箇所もあったため、同様に養生と保護を徹底しました。
クロス張替えの主な手順は以下の通りです。
- 養生と準備:
作業箇所であるカウンター前に置かれていた家具(木製ダイニングテーブル等)を移動し、床やカウンター周囲を養生シートで保護しました。
作業箇所に手が届きやすいよう安全を確認し、十分な作業スペースを確保しました。 - 既存クロスの剥離撤去:
カウンター下の古いクロスをカッターやスクレーパーでめくり取りました。
必要に応じて剥離剤や湿らせたスポンジを用いて糊を柔らかくし、下地から丁寧に剥がしました。 - 下地処理:
クロスを剥がした後の下地に古い糊が残っている場合はヘラで除去し、壁面に凹凸やひび割れがあればパテで補修しました。
パテが乾いた後、紙やすりで平滑に研磨し、新しいクロスが密着しやすい下地に整えました。 - 新規クロスの採寸・カット:
壁面の寸法を測って新しいクロスを必要なサイズにカットしました。
今回は汚れに強いビニール製で既存と同じ白色の量産型クロスを選定し、周囲の既存クロスやインテリアとの調和にも配慮しました。 - 糊付け・貼り付け:
クロス専用糊を下地またはクロス裏面に均一に塗布し、新しいクロスを壁面に貼り付けました。
空気が入らないよう中央から外側へ刷毛やローラーで空気を押し出しながら密着させ、継ぎ目や端部もしっかり圧着しました。
余分な部分は地ベラとカッターで正確に切り落として仕上げました。 - 仕上げ清掃:
貼り替え作業後、周囲に飛んだ糊や剥がした古いクロスの切れ端などをきれいに拭き取りました。
養生を撤去し、移動した家具を元の位置に戻して、ダイニングスペースを作業前の状態に復帰させました。
作業中は、接着剤の臭いがこもらないよう窓を開放して換気を行い、入居者様に臭気の影響が出ないよう配慮しています。
短時間でのクロス張替え作業でしたが、適切な段取りと複数人体制で効率よく進め、予定の13時までに全フロアの張替えを完了しました。
ダイニングカウンター天板のキズ補修
翌日の2日目には、ダイニングカウンターの天板(カウンタートップ)にできていた凹みキズの補修作業を行いました。
特に2階と3階のカウンターに目立つ損傷があり、前日のクロス張替え後に引き続き補修対応を実施しました。
カウンター天板は硬質の木製素材でしたが、一部角が欠けてへこんでいる状態でした。
おそらく車椅子や什器がぶつかったことが原因と考えられます。
キズ補修の具体的な手順は以下の通りです。
- 養生と下地準備:
補修箇所周辺の新しいクロスやカウンター材が汚れないようマスキングテープや養生シートで保護しました。
次に、凹みキズ部分の汚れや埃を拭き取り、表面を軽く研磨して下地を整えました。 - パテ埋め:
カウンター天板の欠けた部分に補修用のパテを充填しました。
凹みの形に合わせてパテを盛り付け、周囲の面と平坦になるよう成形しました。
深い傷の場合はパテを複数回に分けて盛り、隙間なく確実に埋めました。 - 乾燥・研磨:
パテが硬化するまで十分に乾燥時間を取りました。
乾燥後、はみ出した部分をサンドペーパーで削り、元の天板面と面一(つらいち)になるまで平滑に研磨しました。
この研磨作業で凹凸をなくし、修復跡が
目立たない下地を作りました。 - 調色塗装:カウンターの元の色柄に合わせて塗料を調色し、筆や小さな刷毛でパテ埋め箇所に塗装を行いました。
周囲の木目や色に溶け込むよう慎重に色を重ね、遠目には補修箇所が分からないように仕上げました。 - 仕上げ:
塗装が乾燥した後、必要に応じて保護用のクリアコート剤を塗布し、艶や質感を周囲と揃えました。
最後にマスキングを剥がし、カウンター全体を清掃して作業を完了しました。
深めの凹みでしたが、丁寧に処理することで新品同様の滑らかな天板に蘇らせることができました。
色合わせには職人の勘も活かし細心の注意を払っており、乾燥時間も含めて補修作業には1日じっくりと時間をかけています。
施工後の様子と効果
今回の施工により、ダイニングカウンター周りは見違えるほど明るく清潔な印象に生まれ変わりました。
クロスは真新しい白色になり、剥がれや汚れがあった箇所もきれいにリフレッシュされています。
施設ご担当者様にも「まるで新築時のように壁が綺麗になった」と大変喜んでいただけました。
私たち施工チームにとっても、このようにお客様にお喜びいただけることが何よりの励みになります。
また、カウンター天板の凹みキズもほとんど分からない状態に補修できました。
触れても凹凸を感じない滑らかな仕上がりで、見た目も手触りも元通りです。
これにより日々の清掃もしやすくなり、利用者様が安心して食事できる衛生的な環境を維持できるようになりました。
まとめ
本記事では、横浜市の介護施設におけるダイニングカウンター下クロス張替え工事とカウンターキズ補修の工程を現場目線で詳細に解説しました。
介護施設のように日常的に人が使う空間では、内装材の劣化や損傷を放置せず定期的にメンテナンスすることが大切だと改めて感じました。
とくにクロス張替えは美観向上だけでなく衛生面の改善にもつながり、利用者様にとって快適で安全な環境づくりに寄与します。
プロによる適切なリペア施工を行うことで、建物の資産価値維持や事故防止にもつながることを実感しました。
今後も利用者様が安心して過ごせる空間を維持するため、定期的な内装リペアの重要性を施設スタッフの方々と共有しながら、質の高い施工を提供していきたいと思います。