賃貸物件エアコン清掃レポート:マンションでお掃除機能付きエアコン3台を分解洗浄

2025/08/21

東京都のマンションでお掃除機能付きエアコン3台を分解洗浄

東京都内の賃貸マンションにて、不動産管理会社からの依頼を受け、壁掛け型エアコン3台の分解清掃(お掃除機能付き)を実施しました。
この記事では、プロのエアコンクリーニング業者が実際の現場で行った作業手順や使用機材、現場ならではの工夫について詳しく解説します。
エアコン内部に溜まった汚れやカビを徹底除去し、次の入居者にも安心して使っていただける環境を整えることが目的です。
賃貸物件のエアコン清掃や設備管理の質を高めたい不動産管理会社やオーナーの方にとって、きっと参考になる施工事例となるでしょう。

現場とエアコンの状態

今回清掃を行ったのは築年数十年の賃貸マンションで、入居者退去後の原状回復作業の一環としてエアコン清掃をご依頼いただきました。
設置されていたエアコンはリビングに1台(品番: AY-Y63S)、和室に1台(品番: CS-22HEXK-W)、洋室に1台(品番: AY-L22H-W)の合計3台です。

いずれも壁掛けタイプで、そのうちリビングと洋室のエアコン2台はお掃除機能付きエアコン(自動フィルター清掃機能)でした。
内部を確認したところ、長年の使用によりホコリやカビが蓄積し、吹き出し口周辺には黒い斑点状のカビ汚れが目立つ状態でした。
特にお掃除機能付きとはいえ、フィルター以外の熱交換器やファン部分には汚れが溜まりやすく、専門的な分解洗浄が必要なレベルでした。

お掃除機能付きエアコン3台の分解清掃手順

エアコン清掃に先立ち、まずは安全のため各エアコンの電源を分電盤(廊下に設置)で落としました。
その後、室内の床が汚れないようエアコンの下にしっかりとブルーシートを敷きます。
シートの上に取り外したパーツ類を置いていけるよう、作業スペースを確保しました。

  1. 外装カバーと部品の取り外し:
    エアコン本体から外装パネル、フィルター、お掃除ユニット(自動掃除機構)などを順番に取り外しました。
    お掃除機能付きエアコンはセンサーや配線も多いため、配線コネクタを一つ一つ外し、ユニットを丁寧に取り外します。
    分解の際にはネジや部品を紛失しないよう注意し、外したパーツはすべてブルーシートの上に種類別にまとめました。
    長年内部に溜まったホコリで部品が黒ずんでおり、手袋にはすぐに汚れが付着するほどでした。

  2. フィルターと外装パーツの洗浄:
    取り外したフィルターは浴室に持ち込み、浴槽でブラシを使って洗浄しました。
    フィルターには細かなホコリが厚く付着していたため、水をかけると黒っぽい汚れが流れ出しました。
    浴室での作業は汚れを気にせず洗えるため効果的です。
    エアコンの外装カバーやお掃除ユニットのダストボックスなどプラスチック部品も、浴室のシャワーで洗い流し、中性洗剤を使ってスポンジで擦り、汚れやカビを落としました。
    その後、水気を切って乾燥させるために浴室内に立てかけておきます。

  3. 本体内部の高圧洗浄:
    エアコン本体側は、内部の電装部分が濡れないように養生カバーを装着し、高圧洗浄機で洗浄を行いました。
    専用のエアコン洗浄カバーで本体を覆い、高圧ポンプからの洗浄液(水とエアコン洗浄剤の混合液)を熱交換器(アルミフィン)や送風ファンめがけて噴霧します。
    内部に蓄積したホコリやカビが泡とともに浮き上がり、洗浄カバーの排出口から黒く汚れた洗浄水がバケツに勢いよく流れ出てきました。
    その水は泡立っており、黒っぽい汚れとカビ汚染のひどさを物語っています。
    各エアコンとも、洗浄水が透明になるまで何度か高圧洗浄を繰り返しました。
    作業中、汚水が床に飛ばないように十分注意し、万一に備えてシートで覆っていない周囲の家具や壁にもタオルを掛けて保護しています。

  4. 拭き上げと部品の組み戻し:
    高圧洗浄後、エアコン内部を覗くと熱交換器のアルミフィンは金属本来の銀色を取り戻し、吹き出し口内部に広がっていた黒カビもすっかり消えていました。
    洗浄後の水分を乾いた布で丁寧に拭き取り、自然乾燥も少し待ってから、外した部品を元通りに組み立てます。
    フィルターやお掃除ユニットも完全に乾いたことを確認し、正確な位置に戻しました。
    最後に外装パネルを取り付けてネジを締め、各部がしっかり固定されたことを確認します。

  5. 動作チェックと仕上げ:
    電源ブレーカーを再び上げてエアコンの試運転を行い、正常に冷房運転ができるか確認しました。
    ファンからの異音がないこと、風量が十分に出ていること、嫌な臭いが消えて清潔な風が出ていることをそれぞれのエアコンでチェックします。
    リモコン操作にも問題がないことを確かめ、清掃作業を終了しました。
    清掃後は内部がピカピカになったおかげで風量が明らかに増し、冷房の効きも良くなったように感じます。
    お掃除機能付きエアコンも、定期的なプロの分解洗浄によって本来の性能を十分に発揮できる状態になりました。

内装業者との同時作業と鍵の受け渡し

今回の現場では、エアコン清掃と並行して別の内装業者さん(リフォーム担当)が作業を行っていました。
そのため、鍵は当日現地で内装業者さんが管理しており、私たちは事前に伺った指示通り、インターホンで呼び出して室内に入れてもらいました。
鍵が1本しかない賃貸物件では、このように複数業者が同日に作業するケースも珍しくありません。

他の業者様と作業時間が重なる場合には、互いに作業内容を事前に共有し、動線がぶつからないよう調整することが大切です。
実際、今回は私たちがエアコン清掃を行っている間に内装業者さんが壁紙の補修をされていましたが、作業場所が分かれていたためスムーズに進行しました。
エアコン清掃では水を使う作業が多いため、誤って他の作業エリアを濡らさないよう細心の注意を払いました。
また、作業終了後には内装業者さんに一声おかけして退出し、鍵の受け渡しも確実に行いました。
こうした現場での連携と配慮が、賃貸物件の原状回復作業全体の効率を高めるポイントだと改めて感じました。

清掃の効果と学び

清掃後、3台のエアコンはいずれも見違えるほど内部が綺麗になり、吹き出し口に付着していた黒カビ汚れも完全に除去されました。
高圧洗浄によってカビの胞子やハウスダストを根こそぎ洗い流せたことで、次の入居者にも安心してエアコンを使っていただけます。
今回特に印象的だったのは、賃貸物件のエアコン清掃ではお掃除機能の有無に関わらずプロによる分解洗浄が必要だという点です。
自動お掃除機能付きであっても、内部の熱交換器やファンのカビ汚れは蓄積してしまい、定期的な専門清掃を怠れば電気代の増加や故障リスク、そして入居者からの異臭クレームにつながりかねません。
また、今回のように複数の業者が入る現場では、互いの作業工程を理解し協力し合うことで、限られた時間内に効率よく原状回復を進められることを学びました。

まとめ

本記事では、賃貸マンションにおけるエアコン3台の分解清掃作業について、プロの視点から詳細にレポートしました。
高圧洗浄により長年蓄積したホコリ・カビを徹底的に除去し、お掃除機能付きエアコン本来の性能を取り戻せたことが大きな成果です。
賃貸物件の設備であるエアコンは、入居者の快適性と衛生に直結するため、定期的なクリーニングが欠かせません。
プロによるエアコン清掃を導入することで、マンション管理会社やオーナー様は物件の付加価値を高め、入居者満足度の向上にもつなげることができます。
今回の施工を通じて、マンションのエアコン清掃の重要性と効果を再認識できました。
今後も現場で得た知見を活かし、より良い清掃サービス提供に努めてまいります。

この記事で紹介したサービス

サービスをもっと見る