「冬は寒く夏は暑い」「外の音がうるさくて集中できない」「窓の結露がひどい」といった尽きない悩みは、窓の性能が原因かもしれません。
この記事では、住まいの悩みを解決する最終手段とも言える「内窓」について、そのメリットや後悔しない選び方を具体的なデータや出典を交えて詳しく解説します。
断熱性向上による光熱費削減、防音・結露対策といった暮らしを豊かにするメリットから、目的や予算に応じた最適な選び方、設置にかかる費用、DIYのリスク、そして専門業者に依頼する重要性まで、知りたい情報を順番に説明していきます。
最後まで読めば、あなたの内窓に関する疑問や不安が解消され、失敗のないリフォーム計画を立てられるので、ぜひ参考にして下さい。
記事のポイント
- 内窓がもたらす断熱、防音、結露防止などの具体的なメリット
- 目的や予算に応じた最適なガラスやサッシの選び方
- 内窓リフォームにかかる費用の相場と活用できる補助金制度
- プロの専門業者に依頼する重要性やその流れ
目次
- なぜ今、内窓の設置が必要とされる理由
- 内窓がもたらす暮らしが豊かになるメリット
- 快適な暮らしに欠かせない内窓の必要性
- 放置は危険!内窓をしないとどうなる?
- 静かな環境を実現する内窓の防音対策
- 窓の結露対策でカビやダニの発生を防ぐ
- 内窓を設置する前に知っておきたいデメリット
- 目的や部屋に合わせた最適な内窓の選び方
- 内窓リフォームで必要となる費用の目安
- 活用できる補助金制度
- 仕上がりが違うプロの作業と技術力
- 専門業者に依頼する際の注意点と流れ
内窓のメリットを知り後悔しない選び方を実践
なぜ今、内窓の設置が必要とされる理由
近年、多くのご家庭で内窓の設置が注目されています。その背景には、私たちの暮らしを取り巻く環境の変化が密接に関係しています。
まず、エネルギー価格の高騰です。住宅で最も熱の出入りが激しいのは窓であり、大手窓メーカーYKK AP株式会社の調査では、冬に逃げる熱の約58%、夏に入ってくる熱の約73%が窓からと報告されています。
そのため、窓の断熱性能を高めることは光熱費削減に直結します。これは家計の助けになるだけでなく、エネルギー消費を抑えることで、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献にもつながる考え方です。
また、テレワークの普及で、静かで集中できる住環境の需要が増加しました。さらに異常気象による猛暑や厳冬、それに伴う健康リスク(熱中症やヒートショック)への対策も、世代を問わず重要視されています。
これらの経済的、生活的、健康的な理由から住宅性能の見直しが求められ、内窓の設置は非常に効果的な解決策として注目されているのです。
放置は危険!内窓をしないとどうなる?
断熱性の低い窓を放置すると、様々なリスクが生じます。
最も分かりやすいのは、金銭的な損失です。断熱性の低い窓は、冷暖房で調整した空気を常に外に逃がしているのと同じで、不要な光熱費を支払い続けることになります。
次に深刻なのが、健康への悪影響です。冬場の結露はカビやダニの温床となり、ぜん息やアレルギー性鼻炎などの原因になり得ます。東京都保健医療局も、カビやダニがアレルギー疾患の主な原因であると注意を促しています。
さらに、建物自体の劣化も進行します。結露水が壁の内部や床材に浸透すると、木材の腐食や構造体へのダメージにつながり、住宅の寿命を縮めることにもなりかねません。
窓枠の塗装が剥げたり、周辺の壁紙にシミができたりするのは、劣化の初期サインです。
快適な暮らしに欠かせない内窓の必要性
内窓の設置は、健康、経済、精神面において、現代の快適な暮らしに不可欠な要素と言えます。
健康面では、ヒートショックのリスク軽減が大きなポイントです。急激な温度変化は血圧の変動を招き、心筋梗塞などを引き起こすことがあります。消費者庁によると、高齢者の入浴中の事故は室温と湯温の差が大きい冬季に多発します。
内窓で家全体の断熱性を高め、部屋ごとの温度差を小さくすることが有効な対策です。
経済面では、光熱費の継続的な削減がもたらすメリットは計り知れません。一度設置すれば、その後何年にもわたって冷暖房費の節約効果が続くため、長期的に見て非常に賢い投資と考えることができます。
精神面では、外部の騒音に悩まされず、穏やかに過ごせる時間が増えることで、日々のストレスが軽減され、生活の質(QOL)が大きく向上します。静かな環境は、読書や勉強の集中力を高め、家族とのリラックスした時間や質の高い睡眠をもたらします。
内窓がもたらす暮らしが豊かになるメリット
内窓を設置すると、既存窓との間に生まれる空気層が魔法瓶のような役割を果たし、多岐にわたるメリットをもたらします。
【断熱性の向上と光熱費の削減】
最大のメリットは断熱性能の飛躍的な向上です。窓の間の動かない空気層が熱の伝わり(伝導・対流)を効果的に抑え、冷暖房効率が格段に上がります。
YKK AP株式会社の試算によれば、東京の木造戸建てで全ての窓を樹脂製の内窓(Low-E複層ガラス)にした場合、年間で約22,000円の暖冷房費を節約できるとされています。
【優れた防音・遮音効果】
窓の間の空気層は音の伝わりも遮断し、外部の騒音の侵入を大幅に軽減します。車の走行音はもちろん、近隣の赤ちゃんの泣き声やペットの鳴き声といった生活音も気になりにくくなります。
逆に室内からの音漏れも防ぐため、小さなお子様がいるご家庭や、楽器演奏、ホームシアターなどを趣味にしている方にも安心です。
【結露の抑制】
結露は、室内の暖かい空気が外気で冷えた窓に触れて発生します。内窓を設置すると、室内側の窓の表面温度が下がりにくくなるため、結露の発生を強力に抑制できます。
これにより、掃除の手間が省けるだけでなく、カビやそれをエサにするダニの発生原因を取り除き、アレルギーのリスクを低減させます。
【防犯性の向上】
窓が二重になることは、防犯対策としても有効です。警察庁の統計では、住宅侵入窃盗の侵入手段で多いのが「ガラス破り」であり、窓が二重だと侵入に時間がかかるため、侵入を諦めさせる効果が期待できます。
さらに、破壊に5分以上耐えられると認められた「CPマーク」付きの防犯ガラスを内窓に採用すれば、より高い防犯効果が見込めます。
【紫外線(UV)カット効果】
ガラスの種類によっては、有害な紫外線を大幅にカットする機能があります。例えばLow-E複層ガラスの場合、約82%の紫外線をカットする製品もあり、肌への影響を抑えるだけでなく、家具や床、カーテンなどの色あせや劣化を防ぎます。
これにより、大切なインテリアを長く美しく保つことができます。
静かな環境を実現する内窓の防音対策
内窓の優れた防音性能は、特に都市部に住む方々から高く評価されています。
音は性質の異なる物質を通過する際に弱まる特性があり、内窓を設置すると「外窓ガラス」「空気層」「内窓ガラス」という複数の層で音が減衰します。
窓の防音性能はJIS規格の「T値(遮音等級)」で表され、T-1からT-4まで等級があります。数字が大きいほど高性能です。
一般的な一重窓はT-1等級(約25dB低減)ですが、高性能な内窓ならT-4等級(約40dB低減)を実現できます。これは、80dBの騒音(救急車のサイレン)が40dB(図書館内レベル)まで静かになる計算です。
さらに高い防音効果を求めるなら、特殊なフィルムを挟んだ「防音合わせガラス」が有効です。また、外窓と内窓のガラスの厚さを変えることも効果的です。
同じ厚さのガラスだと、特定の周波数の音で共振してしまい、かえって音が大きく聞こえる「コインシデンス効果」が起きることがありますが、厚さを変えることでこの現象を抑制できます。
窓の結露対策でカビやダニの発生を防ぐ
内窓は、冬場の厄介な結露問題に対する最も効果的な対策の一つです。
内窓を設置すると、既存窓との間の空気層が断熱材となり、外の冷気が内窓に伝わるのを防ぎます。その結果、内窓のガラス表面温度が下がりにくくなり、結露の発生を大幅に抑制できるのです。
例えば、外気温0℃、室温20℃、湿度60%の条件では、一重窓の表面温度は約5.7℃で結露しますが、樹脂製の内窓なら約13.3℃に保たれ、結露を防ぎます。
結露対策は、掃除の手間を省くだけでなく、カビやダニの発生を防いでアレルギー疾患のリスクを低減し、結露水による建物の劣化を防ぐ効果もあります。
特に黒カビは、見た目が不快なだけでなく、胞子を吸い込むことで健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、発生源を断つことが重要です。
内窓を設置する前に知っておきたいデメリット
内窓は多くの優れたメリットを持つ一方で、設置後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、いくつかのデメリットや注意点も事前に理解しておくことが大切です。
窓の開閉に手間がかかる
最も実感しやすいのが、換気などの際に窓の開閉が二度手間になる点です。外窓と内窓の両方を開け閉めする必要があるため、これまでと比べて少し面倒に感じることがあるかもしれません。特に、頻繁に窓を開ける習慣のある方は、この点を考慮しておくと良いでしょう。
掃除の手間が増える
窓が二重になるということは、掃除すべきガラス面が単純に倍になるということです。外窓と内窓、それぞれの内側と外側の計4面を拭く必要があります。また、2つの窓の間にホコリが溜まることもあるため、定期的な清掃が求められます。
これらの点は、日々の少しの手間や慣れで解決できる場合が多いです。しかし、事前に知っておくことで、ご自身のライフスタイルに本当に合うかどうかを判断する助けになります。メリットとデメリットを総合的に比較検討することが、後悔のない内窓選びにつながります。
効果的に内窓を設置するには、プロの業者に依頼して、専門的なサービスを受けることが推奨されます。プロの持つ専門的な知識と経験値で、確実に内窓を設置してくれます。
熟練の職人による最高級の仕事
「Kirei One」では、上に紹介した内窓設置施工サービスを全都道府県で行っており、専門知識を持つ、経験値の高いスタッフを揃えています。
様々なお客様から依頼をいただいており、内窓設置施工以外にも住宅に関する技術と経験・お客様満足度は清掃業界内でも随一という自負を持っています。
常に適正なお見積もりを心掛けていますので、新たに水やりの代行依頼を考えている方は、ぜひ一度ご相談下さい。
失敗しない内窓のメリットと賢い選び方
目的や部屋に合わせた最適な内窓の選び方
内窓の効果を最大限に引き出すには、目的や部屋の特性に合わせた製品選びが鍵です。内窓は「ガラス」と「サッシ」で構成され、それぞれの種類を理解することが重要です。
【ガラスの種類で選ぶ】
- 単板ガラス
基本的で安価ですが、断熱・防音効果は限定的です。
- 複層ガラス
2枚のガラスの間に空気層があり、断熱性が高く結露にも強い標準的な選択肢です。
- Low-E複層ガラス
特殊な金属膜でコーティングされ、夏の遮熱と冬の断熱に非常に高い効果を発揮します。省エネを最優先するならこのタイプです。
- 防音合わせガラス
特殊な防音フィルムを挟み、優れた遮音性能を発揮します。交通量の多い場所や静けさを求める部屋に最適です。
【サッシの素材で選ぶ】
- 樹脂製サッシ
熱伝導率がアルミの約1/1000と非常に低く、断熱・気密・防音性に優れ、現在の主流です。カラーバリエーションも豊富です。
- アルミ製サッシ
丈夫ですが熱伝導率が高く、断熱性が低いため結露しやすいです。最近の内窓ではあまり採用されません。
【部屋別の選び方のポイント】
- リビング
家族が集まるため、断熱性の高い「Low-E複層ガラス」と「樹脂サッシ」がおすすめです。インテリアに合わせたサッシの色を選ぶと、部屋の印象も向上します。
- 寝室・書斎
静かな環境が重要なため、「防音合わせガラス」を検討しましょう。質の高い睡眠や集中できる環境が手に入ります。
- 子ども部屋
防音性に加え、万が一の際に割れても破片が飛び散りにくい「合わせガラス」も選択肢です。安全性を高めることができます。
- 北側の部屋・水回り
特に結露しやすいため、結露防止効果の高い「複層ガラス」以上のグレードと「樹脂サッシ」の組み合わせが必須と考えられます。
内窓リフォームで必要となる費用の目安
内窓リフォームの費用は、「製品代」と「工事費」からなり、窓のサイズや製品の種類で変動します。
【サイズ別の費用相場】
一般的な複層ガラスと樹脂サッシの内窓を1箇所設置する場合の費用相場です。
- 小窓(トイレ・浴室など)
約4万円~8万円
- 腰高窓(寝室・子ども部屋など)
約6万円~12万円
- 掃き出し窓(リビングなど)
約10万円~20万円 工事費には、通常、製品の搬入・設置費用、既存の窓枠の調整費用、養生費用などが含まれます。
活用できる補助金制度
内窓設置は省エネリフォームとして、国や自治体の補助金対象となることが多いです。
- 先進的窓リノベ2024事業
高い断熱性能を持つ窓へのリフォームに最大200万円を補助する国の制度です。
- 子育てエコホーム支援事業
子育て世帯などを対象に、省エネ改修等に補助を行う国の制度です。
これらの制度は予算上限に達し次第終了するため、早めの情報確認が重要です。
仕上がりが違うプロの作業と技術力
専門業者に依頼するメリットは、失敗しないことだけではありません。プロの技術力は、内窓の性能を100%引き出し、美しく長持ちする仕上がりを実現します。
ミリ単位の精密な採寸にはじまり、レーザー水平器などの専門工具を駆使した正確な設置、現場の状況に応じた的確な判断力、そして気密性を高める美しいコーキング処理など、その技術はDIYでは再現不可能です。作業も1窓あたり1~2時間程度と迅速で、確かな仕上がりを保証します。
専門業者に依頼する際の注意点と流れ
信頼できる専門業者を選ぶことが、リフォーム成功の鍵です。
【依頼から工事完了までの流れ】
- 問い合わせ・相談
- 現地調査・打ち合わせ
- 見積もりの提示
- 契約
- 工事
- 引き渡し・支払い
【信頼できる業者の見極め方】
- 相見積もりを取る
必ず2~3社から見積もりを取り、価格だけでなく提案内容や担当者の対応を比較します。
- 建設業許可や資格の有無
「建設業許可」や「窓マイスター」などの資格は信頼性の指標です。
- 豊富な施工実績
ウェブサイトなどで施工事例を確認しましょう。口コミや評判をチェックするのも有効です。
- 保証やアフターサービスの充実度
工事に対する独自の保証があるとより安心です。保証期間や内容を書面で確認しましょう。
- 担当者の対応
要望を親身に聞き、専門的な内容を分かりやすく説明してくれるかを見極めます。コミュニケーションの取りやすさも重要です。
内窓のメリットと選び方、防音・結露対策に最適の総括
内窓を効果的に選び、取り付けをしたい方にとって、プロの業者に依頼して、専門的なサービスを受けることは検討すべき内容です。
実際に利用されるお客様の視点から考えると、内窓が綺麗に設置され、安心感が上がる利点は大きいです。
また、内窓の設置工事をしっかり行うことによって、お住まいになる方の満足感にも繋がります。
実際に毎日利用される方にとって、これら内窓の設置がいかに効果的か、お分かりになったと思われます。
この記事では、内窓がもたらす多くのメリットから、後悔しないための選び方、費用、そして専門業者に依頼する重要性までを詳しく解説してきました。
最後に、本記事の重要なポイントをまとめます。
- 内窓は断熱性を高め光熱費を大幅に削減する
- 優れた防音効果で静かで快適な室内環境を実現する
- 冬場の不快な結露を抑制しカビやダニの発生を防ぐ
- 窓が二重になることで防犯性が向上し安心感が増す
- 紫外線カット機能で家具や床の色あせを防止する
- 断熱性の向上はヒートショックのリスクを軽減する
- 窓の問題を放置すると健康や建物自体に悪影響が出る
- ガラスの種類は断熱・防音・遮熱など目的別に選ぶ
- サッシの素材は熱を通しにくい樹脂製が現在の主流
- 費用は窓のサイズや選ぶ製品により数万円から変動する
- 国や自治体の補助金制度を活用すると費用を抑えられる
- プロはミリ単位の精度で製品の性能を100%引き出す
- 信頼できる業者選びには複数の業者から相見積もりを取ることが重要
- 契約前には保証やアフターサービスの内容も必ず確認する
高い顧客満足度!選ばれ続けてます!
「Kirei One」では、上に紹介した内窓(二重窓)リフォームをはじめ、住宅リフォームに関する作業を全都道府県で行っています。
常に適正なお見積もりを心掛けていますので、内窓(二重窓)リフォームを希望される方や依頼を考えている方は、ぜひ一度ご相談下さい。