物置塗装のメリットと費用、塗料選びのコツとは？サビや色あせも解消

物置塗装の費用と塗料選びのコツとは？【基礎知識編】

物置の塗装は、単に見た目を美しくするだけではありません。建物を保護し、その寿命を延ばすために非常に大切な役割を果たします。

このセクションでは、なぜ物置の塗装が推奨されるのか、その基本的な理由から、塗装を怠った場合に起こりうるリスク、そして塗装によって得られる具体的なメリットについて詳しく解説します。
 

物置塗装が推奨される理由とは？

物置の塗装が推奨される最大の理由は、物置の主材である金属をサビから守り、建物の耐久性を維持するためです。物置は常に屋外の過酷な環境に晒されています。雨や湿気は金属の腐食、つまりサビの直接的な原因となります。

また、太陽からの紫外線は塗膜を劣化させ、防水性能を低下させる要因です。塗装によって新しい塗膜を形成することは、これらの外的要因から物置本体を保護するバリアの役割を果たします。

言ってしまえば、塗装は物置にとっての「保護服」のようなものです。この保護服を定期的に新しくすることで、物置は長期間にわたってその機能を保ち続けることができるのです。

塗装をしないとどうなる？放置するリスク

もし物置の塗装をせずに放置した場合、いくつかの深刻なリスクが考えられます。まず最も懸念されるのが、サビの発生と進行です。

鋼板に傷がつき、素地が露出した状態を塩水に浸す実験では、わずか24時間で赤サビが発生し始めるというデータがあります。

屋外では雨や夜露によって同様の環境が生まれ、初期の小さなサビも放置すれば徐々に広がり、金属の強度を著しく低下させます。

最終的には穴が空いてしまい、雨漏りの原因となることも少なくありません。雨漏りは物置内に保管している大切な物品を濡らし、カビや腐食を引き起こす可能性があります。

さらに、塗膜が劣化した状態では、物置全体の見た目が悪くなるだけでなく、資産価値の低下にもつながりかねません。

このように、塗装を怠ることは、美観を損なうだけでなく、物置の基本的な機能である「収納物を安全に保管する」という役割さえも果たせなくする危険性をはらんでいるのです。

 

物置の寿命を延ばす塗装の必要性

物置の寿命を延ばす上で、定期的な塗装の必要性は非常に高いと言えます。例えば、一般的なスチール製物置の法定耐用年数は10年から15年程度とされていますが、これはあくまで税法上の資産価値の目安です。実際の寿命はメンテナンス状況に大きく左右されます。特に沿岸部では潮風による塩害、工業地帯の近くでは酸性雨など、環境によって劣化の進行速度は大きく異なります。

これらの外的要因に含まれる腐食性物質から物置を保護するためにも、塗膜によるコーティングは極めて有効です。塗装などの手入れを全く行わない場合、立地環境によっては5年から7年で大規模な補修が必要になるケースもあります。

適切な時期に塗装を行うことで、結果的に物置の買い替え時期を遅らせ、20年以上使い続けることも可能になり、長期的なコスト削減にもつながります。

（出典：東京都主税局「別表第1 機械及び装置以外の有形減価償却資産の耐用年数表」
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/tax/hyo01_01 

塗装で得られる具体的な効果とメリット

物置塗装を行うことで、多くの具体的な効果とメリットが得られます。

第一に、防水性が向上し、雨漏りを防ぐことができます。これにより、収納物を湿気や水濡れから守ることが可能です。

第二に、防錆効果によって物置の耐久性が向上し、寿命が延びます。前述の通り、サビによる構造体の劣化を防ぐことは、物置の安全性を保つ上で欠かせません。

第三に、遮熱効果や断熱効果を持つ塗料を選ぶことで、物置内部の温度上昇を抑制できます。大手塗料メーカーの実験では、遮熱塗料を屋根に塗装することで、表面温度を最大で約20℃低減させ、室内温度も2℃から3℃低下させる効果が報告されています。

これは、熱に弱いものを保管する場合や、夏場の作業環境を改善する上で大きなメリットとなります。

第四に、外観が美しくなることで、住まい全体の景観が向上します。色褪せて古びた物置を塗り替えるだけで、お庭や家の印象は大きく変わるものです。

サビや色あせを解消できるのも魅力

物置塗装の魅力の一つは、経年劣化のサインであるサビや色あせを根本から解消できる点にあります。長年使用している物置には、どうしても細かい傷や汚れからサビが発生したり、紫外線の影響で色が褪せてしまったりします。

これらの見た目の問題は、DIYでの補修が難しいと感じる方も多いでしょう。しかし、塗装であれば、これらの問題を一新することが可能です。

塗装作業の前には、通常、ケレンと呼ばれるサビや古い塗膜を除去する下地処理が行われます。ある塗装専門家は、「塗装の良し悪しは下地処理で8割決まる」と述べているほど、この工程は重要です。

この工程によって表面の劣化要因が取り除かれ、その上に新しい塗料が塗られるため、まるで新品のような美しい外観を取り戻すことができます。色あせに関しても、好みの色を選んで塗り替えることで、全く新しいイメージに生まれ変わらせることも楽しみの一つです。

物置塗装の基本的な手順を解説

物置塗装は、正しい手順を踏むことで、仕上がりの美しさと塗膜の耐久性が大きく変わります。ここでは、基本的な作業手順を解説します。

準備と下地処理

まず、塗装面の汚れを高圧洗浄機やブラシで洗い流し、十分に乾燥させます。次に、サンドペーパー（120番～240番程度）やワイヤーブラシを使い、サビや剥がれかけた古い塗膜を徹底的に除去します。このケレン作業が、塗料の密着性を高める上で最も大切な工程です。作業が終わったら、削りカスをきれいに拭き取ります。

養生

塗料が付着してはいけない窓や地面、周辺の植物などを、マスキングテープやマスカー（テープとシートが一体化したもの）で丁寧に覆います。このひと手間が、仕上がりの美しさを左右します。

下塗り

最初に塗るのは、サビ止め効果のある下塗り塗料（プライマー）です。これは、物置本体と次に塗る中塗り・上塗り塗料との密着性を高める接着剤のような役割も果たします。刷毛やローラーを使い、塗りムラがないように均一に塗布します。

中塗り・上塗り

下塗り塗料が完全に乾燥したら、仕上げ用の塗料を塗っていきます。塗料メーカーが指定する乾燥時間（通常、夏場で2～3時間、冬場で4～6時間）を必ず守ってください。基本的には同じ塗料を2回塗ることで、約30マイクロメートル以上の適切な厚みの塗膜を形成し、耐久性を高めます。

乾燥と後片付け

全て塗り終えたら、塗料が完全に乾燥するまで待ちます。乾燥を確認した後、養生を丁寧に剥がし、使った道具を片付けて作業完了です。

効果的に物置塗装を行うには、プロの業者に依頼して、専門的なサービスを受けることが推奨されます。プロの持つ専門的な知識と経験値で、確実に物置塗装をしてくれます。

熟練の職人による最高級の仕事

「Kirei One」では、上に紹介した物置の塗装サービスを全都道府県で行っており、専門知識を持つ、経験値の高いスタッフを揃えています。

様々なお客様から依頼をいただいており、物置塗装以外にも清掃に関する技術と経験・お客様満足度は清掃業界内でも随一という自負を持っています。

常に適正なお見積もりを心掛けていますので、新たに物置塗装を考えている方は、ぜひ一度ご相談下さい。

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物置塗装の費用と塗料選びのコツとは？【実践知識編】

物置塗装を具体的に検討する段階になると、自分で挑戦するべきか、それともプロに任せるべきか、また、どのような塗料を選び、費用はどれくらいかかるのか、といった実践的な疑問が浮かび上がります。

このセクションでは、DIYでの注意点から専門業者に依頼するメリット、そして最も重要な塗料選びと費用相場について、詳しく掘り下げていきます。
 

自分で塗装する際の注意点

自分で物置を塗装する場合、費用を抑えられるという大きなメリットがありますが、成功させるためにはいくつかの注意点があります。

まず、天候の確認は必須です。多くの塗料メーカーは、塗装時の環境条件として「気温5℃以上、湿度85%未満」を推奨しています。

雨の日や湿度が高い日は、塗料の乾燥が遅れたり、塗膜が白く濁る「かぶり」という現象が起きたりする可能性があります。

次に、下地処理を丁寧に行うことが大切です。前述の通り、サビや古い塗膜の除去が不十分だと、新しい塗料が数年、場合によっては1年未満で剥がれてしまう原因になります。

また、安全対策も忘れてはなりません。塗料にはVOC（揮発性有機化合物）が含まれているものが多いため、健康への影響も考慮し、有機溶剤用の防毒マスクや保護メガネ、手袋を着用し、換気を十分に行ってください。

特に油性塗料はシンナーなどの有機溶剤を含むため、引火性が高く火気の取り扱いには厳重な注意が必要です。作業後の残った塗料や洗浄に使った液体は、そのまま下水に流すことはできません。

各自治体が定めるルールに従って適切に処分する必要があり、この点も事前に確認しておくべきです。

スプレーとローラーの適切な使い分け

物置塗装で使う道具には、主にスプレーとローラーがあります。それぞれに特徴があるため、塗装する場所によって使い分けるのが効率的です。

スプレーは、広範囲を均一かつスピーディーに塗装するのに適しています。物置の壁のような平らで広い面には最適です。ただし、塗料が霧状に飛散するため、塗料の損失が多くなる（塗着効率が低い）という側面もあります。

一方、ローラーは塗料の飛散が少なく、初心者でも比較的扱いやすいのが特徴です。スプレー同様、広い面の塗装に向いています。ただし、凹凸のある場所や細かい部分の塗装は苦手です。

そのような細かい部分や、ローラーでは塗りにくい隅の部分には、刷毛（はけ）を使用します。このように、広い面はスプレーかローラー、細かい部分は刷毛、というように道具を適切に使い分けることが、美しく仕上げるための鍵となります。

失敗しないための塗料選びのコツ

物置塗装の成否を大きく左右するのが、塗料選びです。失敗しないためには、いくつかのコツを押さえておく必要があります。

第一に、物置の素材に合った塗料を選ぶことが基本です。多くの物置は金属製（ガルバリウム鋼板やスチールなど）なので、金属用の塗料を選びましょう。

第二に、サビ止め効果のある塗料を選ぶことが大切です。下地処理でサビを落とした後、まず下塗り用のサビ止め塗料を塗り、その上に仕上げの上塗り塗料を塗るのが最も確実な方法です。

第三に、塗料のグレードを理解して選びましょう。一般的に、物置塗装では以下の塗料が使われます。
 

ウレタン塗料
耐用年数 6～8年、安価で作業性に優れる
 

シリコン塗料
耐用年数 8～12年、最も一般的でコストパフォーマンスが高い
 

フッ素塗料
耐用年数 12～18年、高価だが非常に長持ちする 

長期的な視点で塗り替え回数を減らしたい場合は、シリコンやフッ素塗料がおすすめです。

さらに、色の選択も一つのポイントです。一般的に、白やアイボリーなどの淡い色は太陽光を反射しやすく、物置内部の温度上昇を抑える効果が期待できます。

逆に、黒や濃紺などの濃い色は熱を吸収しやすいため、遮熱塗料でない場合は内部が高温になりやすい傾向があります。収納するものやデザイン性を考慮して色を選ぶと良いでしょう。

プロの作業と専門業者への依頼

プロである専門業者に塗装を依頼することには、費用がかかる以上のメリットがあります。最大の利点は、仕上がりの品質の高さと耐久性です。

専門業者は、豊富な知識と経験に基づき、物置の劣化状況を的確に診断し、最適な下地処理と塗料を選定してくれます。

高圧洗浄やケレン作業といった一般の方には難しい工程も、専用の道具と技術で確実に行うため、塗料の性能を最大限に引き出し、長持ちする美しい仕上がりを実現できます。

また、手間と時間を大幅に節約できる点も大きなメリットです。DIYでは数日かかる作業も、プロであれば1日から2日で完了することが多いです。

ただし、業者選びは慎重に行う必要があります。国民生活センターには、住宅リフォームに関する相談が年間1万件以上寄せられており、中には塗装工事のトラブルも含まれます。

（出典：独立行政法人国民生活センター 「住宅リフォームに関する相談」
https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/reformtenken.html ）

複数の業者から相見積もりを取り、契約内容をしっかり確認することが大切です。見積もりを比較する際は、単に総額だけでなく、「高圧洗浄」「ケレン」「下塗り」「中塗り」「上塗り」といった工程ごとの単価や、使用する塗料のメーカー名・製品名まで明記されているかを確認しましょう。

詳細な内訳を提示してくれる業者は、信頼性が高いと言えます。加えて、万が一の事故に備えた損害賠償保険に加入しているか、工事後の保証制度（保証期間や内容）の有無も重要な判断基準となります。これらの点を事前に確認することで、後々のトラブルを回避しやすくなります。

あなたの大切な生活用品が数多く入っている物置き、綺麗に塗装して、耐久性もアップしたいですよね。

物置塗装のメリットと費用、塗料選びのコツの総括

塗料を適切に選び、物置塗装をしたい方にとって、プロの業者に依頼して、専門的なサービスを受けることは検討すべき内容です。

実際に利用されるお客様の視点から考えると、物置がしっかりと塗装され、安心感が上がる利点は大きいです。

また、物置の塗装を丁寧に行うことによって、お住まいになる方の満足感にも繋がります。

 

この記事では、物置塗装の重要性から具体的な方法、費用に至るまでを解説しました。最後に、全体の要点をまとめます。
 

• 物置塗装はサビを防ぎ耐久性を維持するために不可欠
   
• 塗装を放置するとサビが進行し雨漏りの原因になる
   
• 定期的な塗装で物置の寿命を20年以上に延ばすことも可能
   
• 遮熱塗料は物置表面温度を最大20℃低減させる効果がある
   
• 塗装の品質は下地処理（ケレン）で8割決まる
   
• 塗装時の環境は気温5℃以上、湿度85%未満が推奨される
   
• 塗料は耐用年数と価格のバランスが良いシリコン塗料が一般的
   
• DIYの費用目安は一般的な物置で約1万2千円
   
• 専門業者に依頼する場合の費用相場は5万円から10万円程度
   
• 業者の人件費には高圧洗浄やケレン作業などが含まれる
   
• プロに依頼すると高品質で耐久性の高い仕上がりが期待できる
   
• 専門業者は手間と時間を節約でき安全性も確保される
   
• 業者選びは複数の業者から相見積もりを取ることが重要
   
• 確実性を求めるなら専門業者への依頼が最も推奨される選択肢
   
• 契約内容を十分に確認しトラブルを未然に防ぐことが大切

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「Kirei One」では、上に紹介した物置の塗装全般に関する作業を全都道府県で行っています。

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